同じテーブルの、昔、お嬢さんだった方々。
コソコソひそひそ何やら井戸端会議。
介護職員関屋は、あえて聞こえないフリしながら、耳をダンボにして、洗い物をする。
本日の議題。「夕飯に(施設で)ご飯は提供されるのか?」らしかった。
ハル(仮名)「ご飯は出る?」
夢子(仮名)「そういうのは私はわからないです」
冬子(仮名)「ご飯は出るこっさ」
ナツ(仮名)「ゴハンは出るろー」
夢子 「はて?」
冬子 「おめさん、聞いてみなせー」
ハル 「すみませーん・・・」
ついに、唯一歩けるハルさんが、職員に問うために、介護職員関屋に近づいてきた。
そ〜ソ〜っと静かにそれでいて、めっちゃ接近してくるのがハルさんの特徴(かわいい♡)ソーシャルディスタンスなんてなんのその。ゾーンにどんどん入ってくる。グループエリア、プライベートエリアをそ~っと突破し、油断していると、いわゆる恋人どおしの親密の距離にまで達する(近い近い!かわいい♡)
歩行可の利用者さんて、時折、くノ一の如く背後から近づいてきて、ガチでビビる時がある。特に夜間なんかは(いつの間に起き出してきたのか!)
さて、ミニ会議後、
ハルさんが、くるよーくるよーと思ってたので、距離をとり、「なんでしょうか?(^o^)」とお答えする。
ハル「ご飯は出ますか?」
(議員注目の時!)
(・_・;)(・_・;)(・_・;)
関屋「あっ、お夕飯ですね。心配しなくてもちゃんとご用意してありますよ❤」
\(^o^)/(^o^)\(^o^)/
笑顔になったハルさんは朗報を伝えに、井戸端会議に戻る。
「良かったね」「よかったねー」
と皆さん、口々に安心された様子。
以上、時折、突如として、開催される井戸端会議の模様でした。
現場からは職員関屋がレポートしました。
ちなみに、ほぼ毎日、朝や夕方、時には夜中に帰り支度をされるハルさんは(実際には帰れないのです(:_;))、時折、突如として、皆さんに挨拶まわりをされる。
「お世話になりました。おめさん、元気でいなせー」
「風邪ひかないでねー」
と、テーブルをまわる。杖や歩行器、シルバーカーなども無しで自由に歩ける利用者さんはハルさんのみ。
テーブルをまわり、皆さんの肩を優しくたたいたり、別れの言葉をかけている。
なんかぐっとくるのだ。
たまに「おめさん、帰れないんだよー」と、事実を言われる利用者さんもいるが、ハルさんは信じてないのか、耳に入らないようで「じゃあね。」と言われる。
いよいよ出て行こうとされたので、
あらゆる手を使う。悲しいけど。
・今日は天気が悪いんですよ。泊まる手配が出来ています。
・エレベーターが点検中でまだ動かないんです。終わったら知らせるから、こちらの部屋で待ってましょう。
・お迎え呼んだから、お茶のんで待っていましょう。
・いま、おうちのひとに電話してるから。
・ちょうどおやつが来たからおやつ食べてからにしましょう。
・テーブルの上にたたみものを置いておく。 (自然に手が動きたたみだす時がある)
・今日はお泊まりなんですよ。夕飯も準備してるから、明日にしましょう。
・こちらの部屋でもう一回、荷物確かめましょうか?
要するに、はっきり言って時間稼ぎで、そのうちに、ハルさんはすぐに今のことを忘れるので、帰りたいことも忘れたりされる。
(でもまた少したつと、帰りたい思いを思い出したりする。)
落ち着かないのは落ち着かないなりの理由がある。でも「仕方がないよね」で済ましてる現状。
何とか誤魔化して、やり過ごそうよ、で済ましてる現状。うちら専門職にはもっと考える力があるはずなのに。想像力、創造力があるはずなのに。あの職員が、、とか、この職員がどーとかって、そんなことばかりに目が、心が持っていかれてる。ダメじゃん!全然だめだよ!
いやもうこれホントそう!耳が痛すぎる。
たなかいごブログ↓↓↓
お年寄りの不穏=顧客のクレーム
https://www.kaigogoyoukiki.net/tanakaigo/?p=387
昔、おばあちゃんが近所の茶飲み友だちを呼んでおしゃべりしてた。たまに面倒くさそうにしてたの、私は知ってたよ。
ずっとおばあちゃんは専業主婦だったけど、
小さいけど、コミュニティーはあった。
今だと「コロナだすけダメだ」って簡単に断られたのにね❤認知症になったおばあちゃんは性格ががらっと変わった。しっかりもので厳格でいつもにこにこしてなかったけれど、認知症の進行が進み、怒らず、多幸症のようにずっとにこにこしていた。
はたまた、認知症で怒りっぽくなる方もいる。(認知機能の障害で感情抑制ができなくなるため)
認知症の方どおしの、喧嘩を見ててたまに思う。あんなふうに怒鳴って、自分の言い分を我慢せず伝えられて、それでいっとき険悪になっても、一時間後には、ふたりとも忘れて、仲良く話してるなんて、いいなあーと。
で、また喧嘩して、仲直りも何もせず、お互い謝らず元通り。
大人の世界は、よほどのことがないと、なんだか喧嘩も出来ない、腹の探り合い、空気の読み合い、忖度。なんかウンザリしちゃうけど、利用者さんの喧嘩みてて、清々しく思っちゃうのちょっと不謹慎かもだけど、そんな風に生きられたらなぁーって思う。
と、ここで一句!
「けりつけよ胸ぐらつかみ夢醒める」
季語なし!
久しぶりに俳句詠んだ。。。
詠んでないと全然だめだねー。
と、ここで調子に乗って、また一句!
「呆れ顔師匠の便りそのままに」
季語なし!
また言いたいことごちゃまぜブログになってしまった。。。
ちゃんちゃん。
わたしもきっとナンカ症だ、なんか障害だよー。
障害にまけずにがんばろー。